ペレットを利用したパン窯 ①
改装工事前の写真。
家の裏の小川のせせらぎ、鳥の囀り、木々をざわめかせる風。
長く自然と暮らしてきた生活を感じる古民家です。
この場所で、山口県産の小麦粉『せときらら』と、この土地の美味しい水と空気、
この鹿野の食材を使って、パンを焼きたい。
この土地の素晴らしさを、パンを通じて 伝えたい。
そう思った時から、わたしには もうひとつ 夢がありました。
それは、『パンを焼くための熱源も地産地消したい』ということです。
電気やガス、化石燃料や、それらを使ってつくりだしたエネルギーではなく、この土地でできたエネルギーを この土地で消費したいということです。
当初は 薪を使って石窯でパンを焼くことを考えていました。
しかし、パンやとして、毎日 パンを焼くための薪を確保するのは、大変なことです。
周り中 山だらけ木だらけなのだから、薪には困らないだろうと思われがちなのですが、
山から 程よい木を伐りだし、チェーンソーで薪割し、乾燥させる。それらを保管しておき場所も必要です。
そして、薪の石窯は温度調節もむずかしく、そのため窯番は職人技と言えるほどの気配りと技術が必要。私のように 一人で成形から焼成、販売までこなすには とても無理がありそうです。悩んでいたとき、山口県産の木材を使ったペレットという燃料で、ピザが焼けて、100度から400度の温度調節ができる窯があることを聞きました。
木質ペレットとは、木材を粉砕し押し固めたもので、山口県産の木材を100%で
作られたものが製造販売されています。
木質ペレットの詳しい説明はこちら↓
このペレットピザ窯で パンを焼くことが出来れば、オーブンのように温度調節を
容易にしながら、パンを焼く燃料も
地産地消できるのではないか!!!
デモ機を使わせていただき、持ち込んだパン生地を焼かせてもうことができました。
100℃の低温、パンを焼く適温の180℃~230℃、ピザを焼く時の300℃を超える高温まで、窯に燃料である木質ペレットを供給するダイヤルを調節することで、自在に安定た温度管理ができます。
しかし、ピザを焼くためにの窯ですので、下からの加熱(下火)がなく、底面に焼き色がつきにくいことと、一度に大量に焼けないことが、パンを焼くために使うには 難点となりそうでした。
そのことを、販売店のスタジオセンスの社長さんに話したところ、このピザ窯を開発された方に取り次いでくださりました。
その方は、さいかい産業の開発隊長の古川さん。
私が 山口県の小麦粉と 山口県の熱源で パンを焼きたい。という思いを伝えると、エネルギーの地産地消に取り組み商品開発をされているということで、意気投合!!
パンを焼くためのペレットパン窯を開発してくださることになったんです。
すてきな出会いをくださったスタジオセンスの社長 山本さん。ありがとうございます。
会ったこともない、駆け出しパン屋の私の話を真摯に聞いてくださり、しかも試作機を作ってみようとおっしゃってくださった古川隊長。
びっくりして、うれしくて、足が震えました。 つづく
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